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事例 2020年9月2日 全エリア

「次世代郊外まちづくり」 たまプラーザのまちぐるみの保育・子育てを共創する

#地域#子育て#東急株式会社#横浜市

横浜市・東急株式会社・地域が考え続ける「次世代郊外まちづくり」

2012年4月に横浜市と東急が包括協定を締結した、大都市近郊の郊外住宅地の暮らしとコミュニティを大切にしながら、新たな発想でこれからの時代にあった郊外住宅地を再生していく取り組みです。東急田園都市線「たまプラーザ駅北側地区(美しが丘1・2・3丁目)」をモデル地区としてスタートしました。2017年には協定を更新し、取り組みを進めながら、その成果を地域の特徴にあわせて、東急田園都市線沿線のその他の地域へ展開していくとしています。

まちの研究所は、会社設立前の2013年から、次世代郊外まちづくりのリーディングプロジェクトである「まちぐるみの保育・子育てネットワークづくり」を推進するメンバーとして関わり、企画運営をしています。その取り組みの中で生まれたのが、モデル地区で保育・教育・子育て支援に関わっている方と地域の方が集まって、まちぐるみの保育・子育てを目指して対話する「子ども・子育てタウンミーティング」です。

対話から広がっていく、地域のつながり

「子ども・子育てタウンミーティング」は、地域のメンバーで、まちぐるみの保育・子育てについてどうあるべきかテーマを持って対話をしたり、今ある課題を共有したり、子育て施設の見学を行ったりと、顔の見える横のつながりを大切にしています。
運営をする中で、地域のこどもに関わる人たち、施設がつながりあうことの強さ、大きさ、重要さを目の当たりにする場面が多くありました。例えば、2019年10月に起きた「台風19号(令和元年東日本台風)」。その被害の大きさから、迅速な対応が必要な中で、保育所、幼稚園、小中学校、高校、学童や放課後クラブ、その他子育て施設などで、地域のこどもたちの居場所をどう確保するか。どう連携を取るか。保護者の対応や行政の対応についてどうだったか。それを受けて各施設はどうしたか。など、実際の状況を共有することができました。その時、顔が見える関係性がいかに心強いものか、このミーティングで生まれたつながりを感じあえたように思います。また、互いの施設の課題や強みを共有すると、情報が自然と集まってフィットする瞬間もありました。地域で手伝いをしたい学生やボランティアの方々とその出会いを必要とする子育て施設がつながりあい、コミュニティが生まれるなど、新たな動きも出てきています。

 

まちに広げる、はぐくむ

2017年には、「子ども・子育てタウンミーティング」の活動の中からあるプロジェクトが生まれました。それが「ファミリーリソースプロジェクト」です。こども、子育て家庭、そして子育てを支えている地域のみんなが一堂に集まれる場を作りたいという声が上がり、その想いを実現する形でスタートしました。
愛着はあるけれど使わなくなったこどもグッズを持ち寄り、気に入ったものがあったら自由にお持ち帰りができる「こどもグッズ交換会」や、子育て支援施設のスタッフの方による手作りワークショップ、絵本の読み聞かせ会、高校生がレクチャーするカードゲーム、中高生が教えてくれるダブルダッチ体験会など、地域のみんなでつくる場。まちの研究所では、その企画運営のお手伝いをしてきました。

 

たまプラーザのまちぐるみの保育・子育て 「これまで」と「これから」

2019年には、これまでの行ってきた、子ども・子育てタウンミーティングやファミリーリソースプロジェクトの活動内容から、今後の方針までをまとめた冊子を制作。子育てに関係する方々を中心に配布しました。

次世代郊外まちづくりでは、「コミュ二ティ・リビング」 実現のため「田園都市で暮らす、働く」をテーマとした 活動を進めていきます。 目指しているのは、“住む”だけではなく “働く”シーンもある、 そんな職住が融合した新しい“暮らし方”の創出。 ここでいう“働く”とは、就労や通勤だけではなく、 子育てや地域活動、さらには自分の好きなこと、 やりたいことの実現などを指します。 こうした多様な活動が地域に生まれることで、 まちがより豊かで持続可能なものになると考えています。(引用:まちぐるみの 保育・子育て活動 まとめ BOOK)

 

わたしたちの想い

まちづくりは、物理的な建物や設備、整備などのハード面と、人がいることで命が吹き込まれていくというソフトの面の両方で、描かれていくものだと考えています。
人がつながりを生み、つながりがあたたかな空気を作り、あたたかな空気が広がってまちが彩りはじめる。人がそのまちを愛する時、そこにはあたたかな空気がある。そう実感しています。
こどもたちが生き生きと過ごしている。楽しそうな笑い声が聞こえる。大人もなんだか楽しそうにしている。そんな風景をこれまで想い描いてきました。
その地域の特性を最大限に活かし、今を読み解き、人々の温度を感じながらウェルビーイングを追究していく。そのために必要な持続可能なシステムを、様々な分野の方々と共創する。まちの研究所は、その名の通り、まちを日々研究し続け、こどもも大人も豊かになれる「まちづくり」「場づくり」に向き合い続けていきます。

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